建設業許可票(看板)の掲示義務|サイズ・記載事項・事務所と現場の違い

建設業許可票(看板)の掲示義務|サイズ・記載事項・事務所と現場の違い 4. 許可取得後の手続き

建設業許可を受けた事業者は、店舗(営業所)と、発注者から直接請け負った工事の現場ごとに、公衆の見やすい場所へ「建設業の許可票」(標識)を掲げる義務があります(建設業法40条)。いわゆる「建設業許可の看板」「金看板」と呼ばれるものです。

結論を先にまとめると、次のとおりです。

  • 店舗用は縦35cm以上×横40cm以上、現場用は縦25cm以上×横35cm以上(様式は建設業法施行規則25条・別記様式)。
  • 記載事項は、一般・特定の別、許可年月日・許可番号・許可を受けた建設業、商号、代表者氏名など。現場用はこれに主任技術者・監理技術者の氏名等が加わります。
  • 材質の決まりはなく、自社で作成してかまいません。
  • 掲示しないと10万円以下の過料の対象です(建設業法55条3号)。
  • 更新や業種追加で許可年月日・許可番号の表示が変わったら、看板の記載も正しく直す必要があります。

建設業許可票(看板)の掲示義務とは

建設業法40条は、建設業者に対し、店舗および建設工事(発注者から直接請け負ったものに限る)の現場ごとに、公衆の見やすい場所に、国土交通省令で定める事項を記載した標識を掲げるよう義務付けています。許可を受けた適法な業者が営業・施工していることを外部に示すための制度です。

掲示が必要な場所

場所 掲示義務 様式
店舗(本店・支店・営業所) 許可を受けたすべての建設業者 別記様式第28号
工事現場 発注者から直接請け負った工事(元請)の現場 別記様式第29号

現場の掲示義務は元請業者に限られており、関東地方整備局・山口県の資料でも、下請業者の掲示は不要と案内されています。なお、建設業法の許可票とは別に、施工体系図(関東地方整備局の資料では工期中の掲示義務あり)など、他の制度に基づく掲示物が現場に必要になることがあります。

許可票のサイズ(店舗用・現場用)

種類 大きさ
店舗用(様式第28号) 縦35cm以上 × 横40cm以上
現場用(様式第29号) 縦25cm以上 × 横35cm以上

店舗用の大きさは神奈川県の「許可後の手続き」で、縦35cm以上・横40cm以上の長方形と案内されています。現場用は、平成23年の施行規則改正で「縦40cm以上×横40cm以上」から「縦25cm以上×横35cm以上」に縮小されました(国土交通省報道発表)。小規模な工事でも掲示しやすくするための見直しです。

材質・デザインに決まりはある?

材質の指定はありません。東京都の手引きは「なるべく堅ろうなもので作成」するよう、神奈川県は業者が自分の責任で製作するよう案内しています。真鍮やステンレスの「金看板」でも、アクリル板やラミネートした紙でも、法定の大きさと記載事項を満たしていれば足ります。屋外に設置する場合は、雨風で文字が読めなくならない素材を選ぶとよいでしょう。

許可票の記載事項

建設業法施行規則25条で定められている記載事項は次のとおりです。

記載事項 店舗用 現場用
一般建設業・特定建設業の別 ○ ○
許可年月日、許可番号、許可を受けた建設業 ○ ○
商号または名称 ○ ○
代表者の氏名 ○ ○
主任技術者または監理技術者の氏名 - ○

店舗用の書き方のポイント

  • 「国土交通大臣」「知事」のうち、不要なほうを消して記載します。
  • 「この店舗で営業している建設業」として、その店舗で営業している許可業種を記載します。
  • 許可年月日・許可番号は、許可通知書の記載をそのまま転記します。

現場用の書き方のポイント

現場用の様式には、技術者に関する欄があります(中部地方整備局・山口県の資料)。

  • 主任技術者の氏名:監理技術者を置く場合は「監理技術者の氏名」と改めて記載。
  • 専任の有無:専任が必要な現場は「専任」。専任の特例を使う場合は「非専任(情報通信技術利用)」「非専任(監理技術者を補佐する者を配置)」などと記載(山口県資料2025年2月版)。
  • 資格名:技術者が国家資格者等の場合にその資格名(例:一級土木施工管理技士)。
  • 資格者証交付番号:専任を要する監理技術者を置く場合に記載。
  • 許可を受けた建設業:その現場で施工している工事に係る許可業種を記載。

許可番号の見方と、更新後に看板を直す必要

許可番号は「○○県知事 許可(般-24)第000001号」のように表示されます。佐賀県の資料によると、「般」は一般建設業(特定は「特」)、括弧内の数字は許可年度、その後が業者番号です。許可の有効期間は5年で、更新のたびに許可年度の数字が切り替わります。

そのため、更新や業種追加、般・特新規などで許可年月日・許可番号の表示が変わったら、許可票の記載も新しい許可通知書の内容に合わせて正しく直す必要があります。市販の看板には年度部分を差し替えられるものもありますが、方法は問わず、掲示している内容が現在の許可と一致していることが大切です。あわせて、商号や代表者が変わった場合も記載を直しましょう(変更届の期限は変更届の種類と期限一覧を参照)。

許可の更新手続きそのものについては更新手続きの記事で解説しています。

デジタルサイネージ・ホームページでの掲示は?

工事現場はデジタルサイネージでも可

国土交通省は、令和4年1月27日付の建設業課長通知により、工事現場の建設業許可標識等について、一定の要件を満たせばデジタルサイネージ等で掲示できることを明確にしています(デジタル庁の会議資料に掲載された国土交通省資料)。要件の例は次のとおりです。

  • 画面サイズ・文字サイズ・デザイン等から、内容を容易に確認できること
  • そのデジタルサイネージで標識等を確認できる旨の表示があること
  • タッチパネル式・スライドショー式のいずれでも可

中部地方整備局・山口県の資料でも、一定の条件のもとでデジタルサイネージ等による掲示が認められると案内されています。

ホームページへの掲載について

許可票の内容を自社のホームページに掲載する事業者も増えています。もっとも、本記事作成時点でe-Gov法令検索に掲載されている現行の建設業法40条と施行規則25条を確認したところ、ウェブサイトでの公衆閲覧に関する規定は見当たりませんでした。ホームページ掲載は、取引先への信用アピールとして有効ですが、店舗での掲示の代わりになるものとは確認できていません。店舗には引き続き許可票を掲示し、制度改正の情報は国土交通省や許可行政庁の案内で確認してください。

掲示しないとどうなる?罰則と実務上の影響

建設業法40条の標識を掲げない者は、10万円以下の過料の対象です(建設業法55条3号)。

また実務上、許可換え新規や営業所の移転などの手続きでは、営業所の写真に許可票が写っていることを求める行政庁があります(例:千葉県のQ&A)。許可取得後すぐに許可票を用意し、営業所の入口付近など外から見える場所に掲示しておきましょう。

よくある質問

Q. 許可票は屋外に掲示しなければいけませんか?

法律上は「公衆の見やすい場所」に掲げることが求められています。屋外か屋内かの指定はありませんが、来訪者や通行人から見える位置(入口付近や受付)に掲示するのが一般的です。

Q. 下請として入っている現場にも許可票は必要ですか?

建設業法40条の現場掲示は、発注者から直接請け負った工事(元請)の現場が対象です。下請業者の掲示は不要とされています。ただし、元請や発注者が独自に掲示を求める場合はその指示に従ってください。

Q. 許可票は自分で作ってもいいですか?

作って問題ありません。材質の指定はなく、法定の大きさと記載事項を満たしていれば、パソコンで作成して印刷したものでもかまいません。様式は許可行政庁の手引きや国土交通省資料で確認できます。

Q. 更新したら看板を作り直す必要がありますか?

更新で許可番号の年度部分や許可年月日が変わるため、記載をその内容に直す必要があります。作り直すか、該当部分を差し替えるかは自由ですが、掲示内容を現在の許可と一致させてください。

まとめ

  • 許可業者は店舗と元請工事の現場に許可票を掲示する義務がある(建設業法40条)。
  • 店舗用は縦35cm以上×横40cm以上、現場用は縦25cm以上×横35cm以上。
  • 記載事項は施行規則25条で定められ、現場用には技術者の氏名・専任の有無等も記載。
  • 材質は自由。現場はデジタルサイネージ等による掲示も条件付きで可。
  • 未掲示は10万円以下の過料。更新・変更のたびに記載内容を見直す。

許可取得後の手続きのご相談

許可票の掲示は、許可取得後に必要となる手続きの一つです。金榮国際行政書士事務所では、許可取得から更新・決算変更届・変更届まで、全国の建設業者さまをサポートしています。許可票の記載内容の確認なども含め、相談・見積もりページからお気軽にお問い合わせください。

参考(公的情報)

※本記事は2026年10月時点の公表情報をもとに作成しています。最新の取扱いは許可行政庁の手引き等でご確認ください。

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