経審(経営事項審査)は、許可行政庁に申請書を出すだけでは終わりません。決算変更届、登録経営状況分析機関での分析、そして経営規模等評価の申請と、3つの手続きを順番に進める必要があります。
この記事では、経審の申請の流れ、必要書類、手数料を、国土交通省中部地方整備局の手引き(令和8年7月)などをもとに整理しました。経審の基本は経営事項審査(経審)とはをご覧ください。
経審の申請の流れ
| 順番 | 手続き | 提出先 |
|---|---|---|
| 1 | 決算変更届(事業年度終了届)の提出 | 許可行政庁 |
| 2 | 経営状況分析(Y点)の申請 | 登録経営状況分析機関 |
| 3 | 経営規模等評価の申請・総合評定値の請求(同じ様式で同時に) | 許可行政庁 |
| 4 | 結果通知書の受け取り | — |
- 決算変更届は経審の前に必ず:経審の申請前に、建設業許可の決算変更届を出しておく必要があります(決算変更届の記事)。
- 申請の時期:中部地方整備局の手引きでは、決算終了後4か月以内(3月決算なら7月末)が目安とされています。
- 予約制の行政庁もある:山梨県のように、決算変更届を出すときに審査日を予約する(先着順)ところもあります。
- 電子申請:令和5年1月10日から、建設業許可・経営事項審査電子申請システム(JCIP)で申請できます。紙での申請も引き続き可能です。JCIPの利用にはGビズIDが必要です(GビズIDとは)。
経営規模等評価申請の必要書類
中部地方整備局の手引き(大臣許可向け)で挙げられている申請書類は次のとおりです。知事許可でも基本は同じですが、細かな様式や部数は都道府県ごとに異なります。
| 書類 | 内容 |
|---|---|
| 経営規模等評価申請書・総合評定値請求書(様式第二十五号の十四) | 申請の本体 |
| 工事種類別完成工事高・工事種類別元請完成工事高(別紙一) | X1・Zの元になる数字。業種間の積み上げを使うときは付表も |
| 技術職員名簿(別紙二) | 技術職員と資格、申請する業種 |
| その他の審査項目(社会性等)(別紙三) | W点の項目 |
| 経営状況分析結果通知書(原本) | 登録経営状況分析機関が発行したもの |
| 工事経歴書(様式第二号) | 直前1年間に提出済みなら省略できる場合あり |
| 委任状 | 行政書士などが代理で申請する場合 |
| 手数料の納付書類 | 大臣許可は収入印紙。知事許可は都道府県の方法による |
確認書類(裏付けの資料)
申請書に書いた内容を確かめるため、次のような確認書類を提示・提出します。どれが必要かは、申請する項目によって変わります。
- 完成工事高:消費税の確定申告書の控え、消費税の納税証明書、工事の契約書など
- 技術職員:資格の合格証・資格者証、雇用を確認する書類(雇用保険被保険者資格等確認通知書の写し、標準報酬決定通知書など)、出向者は出向協定書など
- W点の加点項目:建退共の加入・履行証明書、退職金制度や法定外労災の加入がわかる書類、防災協定書の写し、ISOの登録証、建設機械の検査証や特定自主検査の記録、建設業経理士の合格証、CPDの単位取得証明、自主宣言の宣言書と誓約書(令和8年7月から)など
中部地方整備局の手引きでは、添付・確認書類は原則返却されないため、原本ではなく写しを出すよう案内されています。また、令和8年7月の改正で社会保険の加入状況が審査項目から外れたため、山梨県では7月以降の申請で社会保険適用事業所確認書の提出が不要になったと案内されています。
経審の手数料
経審の手数料は、「経営規模等評価」と「総合評定値」の請求をあわせて、審査を受ける業種の数で決まります。
| 区分 | 手数料 |
|---|---|
| 経営規模等評価(X・Z・W) | 8,100円+1業種につき2,300円 |
| 総合評定値(P)の請求 | 400円+1業種につき200円 |
| 合計(1業種) | 11,000円 |
| 合計(2業種) | 13,500円 |
| 以降、1業種増えるごとに | +2,500円(29業種で81,000円) |
- このほかに、経営状況分析の手数料がかかります。金額は登録経営状況分析機関ごとに決められています。
- 納付方法は、大臣許可は収入印紙、知事許可は都道府県ごとの方法です。山梨県のように、令和8年4月から収入証紙を廃止し、キャッシュレス決済などに切り替えた県もあります。
- 山形県の手引きでは、申請を取り下げても手数料は還付されないとされています。
- 行政庁に納める手数料は、法令に基づく行政手数料として消費税はかかりません。会計処理(勘定科目)は顧問税理士にご確認ください。
申請でつまずきやすいポイント
- 決算変更届が出ていない:経審を受ける前に、決算変更届の提出が必要です。
- 完成工事高の業種がずれている:工事経歴書・決算変更届と経審の完成工事高が合っていないと、修正を求められます。
- 技術職員の雇用期間が足りない:審査基準日以前に6か月を超える恒常的な雇用関係が必要です。
- 新しい決算日を過ぎてしまった:新しい審査基準日を迎えると、前の基準日で審査を受けることはできません(中部地方整備局の手引き)。
よくあるご質問
経営状況分析はどこに申請しますか?
国土交通大臣に登録された登録経営状況分析機関の中から選んで申請します。申請の時期や方法、手数料は各機関で確認してください。
結果通知書をなくしてしまいました。再発行できますか?
山梨県では、結果通知書は再発行されず、必要な場合は謄本の交付(1通400円)を申請するよう案内されています。扱いは行政庁によって異なります。
経審の申請を代行します
建設業許認可・農地転用サポートセンターでは、決算変更届から経営状況分析、経審の申請まで、書類の作成と提出をまとめて代行しています。まずはご相談・お見積りページからお問い合わせください。
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参考(公的情報)
※この記事は2026年10月時点の公的情報をもとにしています。必要書類や手数料の納付方法は許可行政庁ごとに異なるため、申請前に必ず最新の手引きをご確認ください。


