【埼玉県】電気工事業の登録申請ガイド|要件・必要書類・申請方法と行政書士に依頼するメリット

埼玉県 電気工事業の登録申請ガイド 6. 関連する許認可

エアコンの設置に伴う電源工事、コンセントの増設、照明器具の取付け、太陽光発電設備の配線工事など、電気工事を「業」として請け負うためには、電気工事業の業務の適正化に関する法律(電気工事業法)に基づく手続が必要です。

なかでも、建設業許可を持っていない事業者が一般用電気工作物等の工事を行う場合には、営業所を管轄する都道府県知事等への「電気工事業の登録(登録電気工事業者)」が必要になります。

本記事では、埼玉県の公式案内をもとに、電気工事業の登録申請の要件、必要書類、申請方法、登録後の注意点を整理し、あわせて行政書士に手続を依頼するメリットをご紹介します。

電気工事業の4つの事業者区分|まず「登録」が必要か確認しましょう

電気工事業の手続は、①工事の範囲(一般用電気工作物等の工事を行うか)と②建設業許可の有無によって、次の4つの区分に分かれます。

区分行う工事建設業許可
登録一般用電気工作物等の工事を行う持っていない(29業種いずれも未取得)
届出(みなし登録)一般用電気工作物等の工事を行う持っている(いずれかの業種を取得)
通知自家用電気工作物の工事のみ持っていない
みなし通知自家用電気工作物の工事のみ持っている

この記事で解説する「登録」は、一般家庭や商店などの一般用電気工作物等の工事を行い、かつ建設業許可を1業種も取得していない事業者が対象です。建設業許可(電気工事業に限らず、内装仕上工事業など29業種のいずれか)を取得している場合は「登録」ではなく「届出」の手続になります。

なお、区分が変わる場合は新たな手続が必要です。たとえば「登録」事業者が建設業許可を取得すると登録は失効し、改めて「届出(開始届)」を行う必要があります。

どこに申請する?|申請先(手続先)の確認

申請先は、申請者の住所ではなく「電気工事を行う営業所をどこに設置するか」で決まります。

  • 営業所が1つの都道府県内のみ:営業所所在地の都道府県知事
  • 営業所を2つ以上の都道府県に設置:経済産業大臣(関東甲信越・東北エリアは関東東北産業保安監督部など)

ここでいう「営業所」とは、名称にかかわらず、実際に電気工事の施工管理を行っている事務所・店舗のことです。契約締結や経営管理だけを行い、工事の管理をすべて他に任せている事務所は該当しません。

埼玉県の注意点:加須市・久喜市・日高市・吉見町は市町が窓口

埼玉県では権限移譲により、加須市・久喜市・日高市・吉見町のいずれか1つの市町のみに営業所を置く事業者は、それぞれの市町が手続窓口になります。それ以外の県内市町村に営業所がある場合は埼玉県(危機管理防災部 化学保安課)が窓口です。また、権限移譲市町との間で営業所を移転・増設する場合には新規登録等が必要になるケースがあるため注意が必要です。

電気工事業の登録要件

要件1:営業所ごとに主任電気工事士を1名選任していること

登録電気工事業者は、営業所ごとに「主任電気工事士」を1名選任しなければなりません。主任電気工事士になれるのは、次のいずれかに該当する方です。

  • 第一種電気工事士の免状を取得している方
  • 第二種電気工事士の免状取得後、3年以上の実務経験を有し、それを証明できる方

主任電気工事士は、2つ以上の営業所を兼務することはできません。

要件2:登録拒否事由に該当しないこと

事業者(個人事業主)、法人の役員、主任電気工事士が、電気工事業法・電気工事士法・電気用品安全法に違反して処分を受けたことがある場合などには、登録できないことがあります。

要件3:検査用の器具を営業所に備え付けていること

施工した電気工事が適正かどうかを検査するため、次の器具を営業所に備え付ける必要があります。

工事の範囲備え付けが必要な器具
一般用電気工作物等の工事のみ絶縁抵抗計、接地抵抗計、抵抗及び交流電圧を測定できる回路計
自家用電気工作物の工事も行う上記に加えて、低圧検電器、高圧検電器、継電器試験装置、絶縁耐力試験装置(継電器試験装置・絶縁耐力試験装置は借用や計測依頼での対応も可)

自家用電気工作物の工事も行う場合

主任電気工事士が第二種電気工事士の場合、自家用電気工作物(最大電力500kW未満の需要設備)の工事に従事できる第一種電気工事士または認定電気工事従事者がいることを示す書類も追加で必要になります。

申請前に用意する書類(埼玉県の場合)

埼玉県の電子申請フォームに添付する主な書類は次のとおりです。

  1. 氏名及び住所を確認できるもの(個人の場合)
    住民票(発行後6か月以内、個人番号の記載がなく本人のみのもの)または有効期間内の運転免許証のいずれか
  2. 履歴事項全部証明書または現在事項全部証明書(法人の場合、発行後6か月以内)
    ※埼玉県所定の「登記情報確認のための情報提供資料」を提出すると添付を省略できます
  3. 誓約書兼主任電気工事士雇用証明書
  4. 主任電気工事士等実務経験証明書(主任電気工事士が第二種電気工事士の場合)
  5. 主任電気工事士等の電気工事士免状の写し
    ※第一種電気工事士免状は、法定講習の受講履歴が記載された面も必要
  6. 備付器具調書

過去の登録の有効期間が満了した後に改めて新規登録する場合は、旧登録証の原本を返納します。また、届出・通知・みなし通知から登録に切り替える場合は、従前の手続の廃止も必要です。

埼玉県での申請方法と流れ

STEP1:主任電気工事士の選任に係る事前連絡

埼玉県では、新たに主任電気工事士を選任する際、申請前に電子申請で電気工事士免状等のデータを送信する「事前連絡」を実施しています。

  • 第一種電気工事士の場合:免状のオモテ面・ウラ面(法定講習受講履歴)
  • 第二種電気工事士の場合:免状と主任電気工事士等実務経験証明書

県の確認後に「事前連絡票確認番号」が交付され、この番号を誓約書兼主任電気工事士雇用証明書に記入します。回答までは1〜2週間程度かかり、申込が集中するとさらに時間を要することがあるため、早めの準備が大切です。

STEP2:埼玉県電子申請・届出サービスで申請

埼玉県では、登録申請を「埼玉県電子申請・届出サービス」の申請フォームから行います。利用者登録をしなくても申し込むことができますが、通知を受け取るためのメールアドレスが必要です。申請後に送られる「整理番号」と「パスワード」で申込内容を照会できます。

STEP3:手数料の納付

新規登録の手数料は22,000円(改定される場合があります)です。ペイジー(Pay-easy)またはクレジットカード(Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club)による電子収納で納付します。

STEP4:審査・登録証の受領

審査が終了すると、「登録電気工事業者登録証」が簡易書留で郵送されます。送付先は、個人の場合は住民票上の住所、法人の場合は登記上の本店所在地です。

※登録を受けるまでは、一般用電気工作物等の電気工事業を営むことはできません。無登録営業は罰則の対象となるため、工事の受注予定に合わせて余裕をもって申請しましょう。

登録後に必要な手続と義務

  • 変更届:商号・所在地・役員・主任電気工事士など登録事項に変更があった場合は変更届が必要です。
  • 更新:登録の有効期間は5年間です。引き続き営業する場合は、有効期間が終了する前に必ず更新申請を行います。
  • 建設業許可を取得した場合:登録は失効します。登録証を返納し、引き続き一般用電気工作物等の工事を行うなら「開始届」を提出します。
  • 廃業・工事の取りやめ:登録の廃止手続を行い、登録証を返納します。
  • 営業所での義務:営業所・施工場所ごとの標識の掲示、帳簿の備付けと保存なども法律で義務付けられています。

電気工事業の登録を行政書士に依頼する5つのメリット

1. 「登録」か「届出」か、区分と申請先を正確に判断できる

建設業許可の有無、自家用電気工作物の工事の有無、営業所の所在地(権限移譲市町かどうか、複数都道府県か)によって、手続の種類も窓口も変わります。最初の判断を誤ると、申請のやり直しや無登録営業のリスクにつながります。行政書士が事業の実態をヒアリングし、最適な手続を判断します。

2. 主任電気工事士の要件・実務経験証明をスムーズに整えられる

第二種電気工事士を主任電気工事士にする場合、3年以上の実務経験を証明書にまとめる必要があります。前職の勤務先での経験をどう記載するか、兼務にあたらないかなど、不備が出やすいポイントを事前に確認し、事前連絡から本申請までスムーズに進めます。

3. 電子申請・書類作成の手間を省き、本業に集中できる

誓約書、実務経験証明書、備付器具調書などの作成、電子申請フォームへの入力・添付、手数料の納付手続まで一括してサポートします。現場で忙しい事業者様は、本業の電気工事に専念できます。

4. 不備による差戻しを防ぎ、早期の営業開始につなげる

書類の不備や記入誤りがあると補正に時間がかかり、営業開始が遅れてしまいます。許認可の専門家が事前にチェックすることで、手戻りを最小限に抑えます。

5. 登録後の変更届・更新・建設業許可取得まで継続サポート

役員や主任電気工事士の交代時の変更届、5年ごとの更新、さらに事業拡大に伴う建設業許可(電気工事業)の取得と、それに伴う電気工事業の開始届まで、長期的にサポートできるのも行政書士に依頼する大きなメリットです。

よくある質問

Q. 第二種電気工事士の資格を取ったばかりでも登録できますか?

A. 第二種電気工事士の場合、主任電気工事士になるには免状取得後3年以上の実務経験が必要です。経験年数が足りない場合は、要件を満たす方を主任電気工事士として雇用する必要があります。

Q. 建設業許可(内装仕上工事業)を持っていますが、電気工事もします。登録は必要ですか?

A. いずれかの建設業許可を持っている場合は「登録」ではなく「届出(開始届)」の手続になります。電気工事業の許可でなくても対象です。

Q. 1人の主任電気工事士が2つの営業所を担当できますか?

A. できません。営業所ごとに専任の主任電気工事士を1名ずつ選任する必要があります。

電気工事業の登録申請は全国建設業許認可サポートセンターにご相談ください

全国建設業許認可サポートセンターでは、電気工事業の登録・届出・通知をはじめ、建設業許可の新規取得、更新、変更届、決算変更届まで、建設業に関わる許認可手続をトータルでサポートしています。

「自社は登録と届出のどちらが必要?」「主任電気工事士の実務経験をどう証明すればいい?」といったご相談にも丁寧に対応いたします。電気工事業の開業・事業拡大をお考えの方は、お気軽にお問い合わせください。

※本記事は埼玉県「電気工事業の登録申請(新規登録)」「電気工事業の手続区分と手続先」「電気工事業法の権限移譲」の各ページ(2026年10月時点)をもとに作成しています。手数料や様式、手続方法は変更される場合がありますので、申請前に必ず最新情報をご確認ください。

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