川口は、かつて鋳物の町でした。川口駅の周辺には鋳物工場が集まっていましたが、工場の移転や廃業が進むにつれて、跡地の土地利用も変わっていきました。いまの川口市は、令和3年の経済センサスで民営事業所が22,229と、県内で2番目に事業所の多い街です。
川口駅では、JR東日本と市が2025年4月24日に基本協定を結び、上野東京ラインのホームの新設や自由通路の整備を進めることになりました。新しいホームの概略・基本設計は2026年12月から2028年8月の予定とされています。市は「川口駅周辺まちづくり指針(素案)」もまとめています。
荒川を渡ればすぐ東京という立地もあって、川口の建設会社には、都内の現場が仕事の中心という会社も少なくありません。この記事では、そうした「県境の会社」が建設業許可で迷いやすい点を中心に書きます。
現場が東京でも、営業所が川口なら埼玉県知事許可
建設業許可の「知事許可」と「大臣許可」は、工事をする場所ではなく、営業所がどこにあるかで決まります。
- 営業所が川口市(埼玉県内)だけ → 埼玉県知事許可
- 営業所が埼玉県と東京都の両方にある → 国土交通大臣許可
知事許可だからといって、埼玉県内の工事しかできないわけではありません。埼玉県知事許可でも、東京都内の現場はもちろん、全国どこの工事でも施工できます。
「東京にも事務所を出したい」と思ったら
川口の会社が、都内の取引先との打ち合わせのために東京に事務所を借りることがあります。このとき気をつけたいのが、その事務所が建設業法でいう「営業所」に当たるかどうかです。
建設業法の営業所は、請負契約の見積り・入札・契約の締結など、契約に関する実体的な行為を行う事務所のことです。単なる連絡所や資材置き場、現場事務所は営業所には当たりません。
逆にいえば、東京の事務所で見積りを出し、契約を結ぶようになれば、それは営業所です。その場合、埼玉県知事許可のままでは足りず、大臣許可への切り替え(許可換え新規)が必要になります。大臣許可では、東京の営業所にも営業所技術者を置かなければなりません。
東京に拠点を持つかどうかは、許可の面からも先に検討しておくと安心です。
川口市の仕事を受ける入口
100万円以下なら「小規模事業者登録」
川口市には、100万円以下の工事・修繕を対象にした「小規模事業者登録」があります。
- 市内に主たる事業所があること
- 市税を完納していること
- 建設業許可は不要
- 随時受付、有効期間は2028年3月31日まで
100万円を超えるなら入札参加資格
それより大きな市の工事は、埼玉県と県内の市町村が共同で受け付ける「埼玉県電子入札共同システム」で入札参加資格を取ります。建設工事で申請するには、申請する業種の建設業許可と、有効な経営事項審査の結果が必要です。令和9・10年度の名簿に向けた更新申請(建設工事のみ)は、2026年11月13日まで受け付けています。
住宅の仕事では、市の住宅リフォーム補助金
川口市の令和8年度後期「住宅リフォーム補助金」は、工事費の5%(上限10万円)を補助する制度です。施工できるのは、市内に本社がある業者、または市内在住の個人事業主です。受付は2027年1月29日までの先着順です。
住宅の多い川口では、「市内の業者に頼みたい」という施主さんの声がそのまま仕事につながります。リフォームが500万円を超える規模になったときに備えて、許可を取っておくかどうかも考えておきたいところです。
川口の業者さんの許可申請
埼玉県知事許可の申請は、県庁第2庁舎3階の建設管理課が窓口です。電子申請(JCIP)にも対応していて、新規の手数料は9万円です。新規などを書面で出す場合は持参に限られ、郵送はできません(一部の変更届を除く)。
申請の全体の流れや必要書類はこちらにまとめています。
東京と埼玉、両方の許可を扱う事務所として
当事務所は足立区竹の塚にあり、東京都知事許可・埼玉県知事許可のどちらにも対応しています。「埼玉の許可のままでいいのか、大臣許可にすべきか」という判断も含めて、営業所の実態を伺ったうえでご案内します。
報酬の目安(税別):新規許可(知事・一般)120,000円〜/新規許可(大臣許可)180,000円〜。


