【埼玉県】建設業許可の工事実績資料は何件必要?「3か月ルール」を具体例で解説

2. 許可の要件

建設業許可で、常勤役員等の経営経験や営業所技術者等の実務経験を証明するとき、許可を持っていない会社・個人事業主での経験は、工事実績の資料で裏付ける必要があります。では、何件の資料をそろえればよいのでしょうか。

埼玉県の手引き(令和8年度版)には、資料の件数と間隔についての考え方が具体例つきで示されています。この記事では、その「3か月ルール」をわかりやすく解説します。

工事実績として使える資料

工事の種類必要な資料(両方そろえる)
一式工事① 請負契約書の写し ② ①に係る入金記録のある預金通帳の写し
専門工事① 契約書・請求書・注文書など工事内容が明記されたものの写し ② ①に係る入金記録のある預金通帳の写し

一式工事は、総合的な企画・指導・調整を要する工事かを確認するため、請負契約書が必要です。請求書だけでは足りない点に注意してください。

認められない資料

  • 工事内容が明記されていないもの(現場名しか書いていない等)
  • 請求単位が「人工」など、労務の提供のみを目的とした契約の実績
  • 入金の記録がない(通帳で入金が確認できない)もの

また、関係先に調査が行われる場合があるとされています。

件数の基本ルール

ルール1:証明したい期間をすべて含める

資料の始期は証明期間の初め以前、終期は証明期間の終わり以降にします。たとえば平成27年1月〜令和元年12月の5年間を証明するなら、平成27年1月以前の資料から令和元年12月以降の資料までが必要です。

ルール2:資料と資料の間隔は3か月未満

ある資料の年月と、次の資料の年月との間隔が四半期(3か月)未満であれば、間の資料は省略できます。逆に、間隔が3か月以上空くと、その空いた期間は経験として認められません。

ルール3:工期が複数月にわたる工事は月数で数える

1件の工事の工期が複数月にわたる場合は、工期の月数で確認します。1か月未満は切り上げです。

具体例:1年間(令和2年1月〜12月)を証明する場合

提示した資料判定
令和2年1月・4月・7月・10月・12月の5件(間隔はいずれも2か月以内)12か月すべて認定
1〜3月の工事1件(工期3か月)+6月・9月・12月の計4件12か月すべて認定
1月・2月・3月・10月・11月・12月の6件(3月→10月の間隔が6か月)1〜3月と10〜12月の6か月のみ認定
1月・5月・9月・12月の4件(間隔3か月が2回)1月、5月、9〜12月の6か月のみ認定

件数が多くても、間隔が空いている時期があると経験が途切れます。逆に件数が少なくても、間隔が3か月未満で途切れなければ通算されます。

具体例:3年間を証明する場合

平成30年1月〜令和2年12月の3年間なら、各年の1月・4月・7月・10月と最後の令和2年12月の計13件があれば36か月すべて認められます。ところが同じ13件でも、最初の年が「1月・3月・7月」のように3月→7月で3か月空いてしまうと、その部分が途切れ、33か月しか認められません。

許可業者での経験なら提示を省略できる

証明者が当時建設業許可を受けていた場合は、許可通知書の写しなどで証明期間の許可状況を確認できれば、工事実績資料の提示は省略できます。ただし、許可状況を確認できる資料がなければ、工事実績の資料が必要になります。

資料集めのコツ

  • まず証明したい期間を決め、年表に「3か月ごとに1件」の目安で工事を書き出す
  • 契約書・請求書と、通帳の入金記録が1対1で対応しているかを確認する
  • 工期の長い工事を活用すると、少ない件数で期間を埋められる
  • 通帳を紛失している場合は、金融機関で取引履歴を再発行できるか確認する

まとめ

工事実績資料は「何件あるか」より「3か月以上の空白がないか」が重要です。資料が足りない期間がある場合は、別の工事や別の期間で証明できないかを検討する必要があります。手元の資料で足りるか不安な方は、お気軽にご相談ください。

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出典:埼玉県県土整備部建設管理課「建設業許可申請・届出の手引き」令和8年度(第1版(令和8年4月施行))。最新の様式や取扱いは、埼玉県ホームページ(「建設業担当 埼玉県」で検索)でご確認ください。

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