「経審の結果が切れていて、市の工事を契約できなかった」。公共工事を受注している建設業者にとって、経審(経営事項審査)の期限切れは避けたいトラブルです。
この記事では、経審の有効期間の数え方と、「経審切れ」を防ぐための年間スケジュール、そして経審と入札参加資格の関係をわかりやすく解説します。経審の基本は経営事項審査(経審)とはをご覧ください。
経審の有効期間は「審査基準日から1年7か月」
経審の結果の有効期間は、審査基準日から1年7か月です。審査基準日は、原則として申請日の直前の事業年度終了日(決算日)です。
結果通知書が届いた日から数えるのではありません
中部地方整備局の手引きでも、有効期間は結果通知書の受領日ではなく審査基準日から起算すると案内されています。申請が遅れるほど、手元で使える期間は短くなります。
建設業法施行規則では、公共工事の請負契約を結ぶ日の1年7か月前の日の直後の事業年度終了の日以降に経審を受けていなければならない、と定められています。つまり契約の日に有効な経審がないと、公共工事を元請として契約できません(1件500万円未満〈建築一式は1,500万円未満〉の工事や、災害時の緊急の応急工事などは対象外です)。
有効期間の具体例(3月決算の会社)
| 審査基準日(決算日) | 有効期間の終わり |
|---|---|
| 2026年3月31日 | 2027年10月31日 |
| 2027年3月31日 | 2028年10月31日 |
2026年3月期の経審は2027年10月31日まで使えます。その間に2027年3月期の経審の結果が出ていれば、有効期間が切れ目なくつながります。逆に、2027年3月期の経審の結果が2027年10月31日までに出ていないと、空白期間ができてしまいます。
「経審切れ」を防ぐ年間スケジュール(3月決算の例)
| 時期 | やること |
|---|---|
| 3月31日 | 決算日(=次の経審の審査基準日) |
| 4〜5月 | 決算書・税務申告書ができたら、すぐ経営状況分析を申請 |
| 〜7月末 | 決算変更届を提出し、経審を申請(決算後4か月以内が目安) |
| 8〜9月ごろ | 結果通知書が届く。発注者に提出が必要なら写しを提出 |
| 10月31日 | 前年の経審の有効期間の終わり。これより前に新しい結果が出ていれば安心 |
決算が終わってから結果が出るまでには、税務申告、経営状況分析、行政庁の審査と、いくつもの段階があります。審査日を予約制にしている行政庁もあるため、決算後すぐに動き始めるのが確実です。必要書類は経審の必要書類・手数料・流れをご覧ください。
注意:新しい決算日を過ぎると、前の決算では受けられない
経審を受け忘れたまま次の決算日を迎えると、もう前の決算日を審査基準日として受けることはできません(中部地方整備局の手引き)。決算変更届も毎年必要なので、決算変更届とセットで毎年のスケジュールに組み込みましょう。
経審と入札参加資格の関係
経審を受けただけでは、公共工事の入札には参加できません。発注者ごとに「入札参加資格」の審査を受け、名簿に登録される必要があります。
| 経営事項審査 | 入札参加資格 | |
|---|---|---|
| 申請先 | 許可行政庁(都道府県・地方整備局) | 発注者(国の機関・都道府県・市区町村など)ごと |
| 内容 | 全国共通の基準で点数を出す | 経審の点数などをもとに、発注者が業者を登録・格付けする |
| 頻度 | 毎年(決算ごと) | 発注者ごとの定期受付(数年ごとが多い)と随時受付 |
- 入札参加資格の申請には、多くの場合、有効な経審の結果通知書(写し)が必要です。
- 発注者は、P点に独自の評価を加えて格付け(ランク)を決めることが多く、ランクによって入札できる工事の規模が変わります。
- 受付の時期は発注者ごとに違います。受注したい自治体の受付時期を、早めに確認しておきましょう。
許可から入札参加までの段階は、地域の例として西新井の建設業者が「足立区の工事」を受注するまででも紹介しています。
よくあるご質問
経審が切れている間に、入札に参加していた工事を落札したらどうなりますか?
契約の日に有効な経審がないと、公共工事の請負契約を結べません。入札参加資格の扱いも発注者によって異なるため、空白期間ができそうなときは、早めに発注者に確認してください。
決算期を変更したら、有効期間はどうなりますか?
決算期の変更があると、審査基準日と有効期間の考え方が変わることがあります。扱いが複雑なので、変更を予定している場合は申請先の行政庁に確認しましょう。
経審の結果通知書は、発注者に毎年出す必要がありますか?
発注者によって異なります。新しい結果通知書が出るたびに提出を求める発注者もあるので、入札参加資格の要領を確認してください。
経審・入札参加資格の申請をサポートします
建設業許認可・農地転用サポートセンターでは、決算変更届・経審・入札参加資格の申請を、毎年のスケジュールで管理しながらまとめてお手伝いしています。「経審が切れそう」「どの自治体に申請すればよいか」といったご相談も、ご相談・お見積りページからお気軽にどうぞ。
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参考(公的情報)
※この記事は2026年10月時点の公的情報をもとにしています。入札参加資格の受付時期や必要書類は発注者ごとに異なるため、必ず各発注者の要領をご確認ください。


